事務所の後輩が来月から2年間香港事務所へローテーションで行くことになり、簡単な送別会をやった。中国系アメリカ人のSamは、香港には住んだことは無いが、友人や姉がいるので、いつか香港で働いてみたいと前から言っていたが、念願がついにかなったことになる。ローテーションとは会計事務所独特の制度で、日本企業でいうところの駐在でもなく研修でもなく、もともとの事務所に籍を残しながら、受け入れ先事務所のコストで1,2年雇ってもらえる制度である。この仕組みは会計事務所勤めをすることの最大にして唯一の魅力だと思う。銀行やコンサルティングファームなんかに比べると会計事務所は給料は低くベネフィットもすくないと思うので、せっかくいるならローテーションを利用しないと意味がないとさえ思う。僕自身、ローテーションでシドニー事務所から東京事務所に異動した(そのときは元々いたオーストラリアの事務所がつぶれてしまったので帰ることができなくなり東京に残ったが)。現在のNYの職場には、イギリスやオーストラリアなどからローテーションできて結局戻らなかった連中が多くいる。
Samとはいくつかプロジェクトを一緒にやった。僕が今までNYでやった最も印象に残っていて最も面白かった仕事で、中東のファンドがアメリカのケミカル大手のカーブアウト資産をオークションで買うというプロジェクトを一緒にやり、一ヶ月近く毎晩おそくまで二人で仕事をしたのが懐かしい。その送別会の最後で、Samが送別会の食事代は自分で払う言い出した。皆に世話になりそのおかげで香港にいけることになったのでせめてお礼をしたいという。上司(というか先輩)としてそういうわけには行かないので、もちろんこっちが払ったが、そのあとお礼にウイスキーのボトルをもらった。見送られる側からこういう形で謝意を示されるのはアメリカではあまり無いので、うれしかったと同時に、こういった謙虚な気持ちをもっているSamに感心した。こういう気持ちは本来は日本人も含めてアジア人の方がもっているものだと思うが、アメリカに5年も住んでいる自分は、上司に感謝の気持ちを示すとかそういった気持ちはとっくに忘れてしまっているような気がする。アメリカ人のCorporate cultureとして、Competitiveな職場環境の中で、どうやって自分を認めてもらうかという思いがまず最初にあり、上司に世話になるなんて当然の「権利」くらいに思っている風習があると。自分も多いにそういうところがあり、反省する良い機会になった。
初めて仕事を始めたのはシドニーの会計事務所だったけど、多くのオージーの同期入社の仲間のなかでもまれながら、「Hideは他人に優しいすぎてどうして自分のやりたいことをもっとやらないんだ」と心配してくれる仲間がいた。今考えると当時は自分に自信がなく、皆の後ろについていけばいいやと思っていたのが一番の理由なんだけど、でも他人を押しやってまでこの仕事をやりたいと主張ようなことはなかった。日本語の「思いやり」という言葉にあたる言葉は英語にはない。親しかった友人にはその概念を説明するのに苦労した。それがだんだん海外の事務所での勤務期間が長くなり、仕事上で、仲間への感謝の気持ちとか、思いやりとかいう謙虚な気持ちをもてなくなってきているような気がする。これはよくない。(もちろんプライベートでは持っているつもりだが)。
話をSamのローテーションに戻すと、これから2年間これまでとは違った環境でもまれながら、香港で有意義な時間を過ごす彼をみながら、昔の自分とすこし重なる部分がみえて、すこしうらやましく思った。20代の独身で、かばん一つで、不安の一つもなく、希望だけをもってく香港に向かっていく彼を先輩として応援したい。自分は大学を卒業してシドニーに行ったときは、バックパックとスーツケースとラジカセしかもっていなかった(PCも無い時代)。その後も引越しや異動を繰り返し、自分の身の回りはなんとなくいつも身軽にしていた。結婚して東京からNYに来るときも二人でダンボール4つしかもってこなかった。(いまは赤ん坊のものだけで当時の僕の荷物の数倍もあるが)。
「トランク一つだけで浪漫飛行へ」
最近日本からベネズエラに1人で赴任した後輩もいる。みながんばれ!
(Youtubeでは、昔の見たい曲がいつでも簡単に当然に聞けるようになった。便利な時代になったものである)
「忘れないで、あのときめき、独りじゃない、もう一度空へ」
自分は20代のころのように自由に飛び回ることはもうできないけど(まだ十分しているじゃん、という声も聞こえそうであるが)、まだこの先も家族とともに飛び続けていたいなと思う。
クリケット備忘録。
日本でのYCAC戦以来ほぼ一ヶ月ぶりにクリケットをした。Maddogsでは二ヶ月ぶり。久々に仲間に会うのは楽しみだった。今日は本当はリーグ戦のファイナルの日だったが、今年Maddogsは4年ぶりにファイナル進出を逃したので、普通の練習試合。相手はYale。結果は170 対135でDogsの快勝。この時期は気候もよく、楽しい一日だった。
バッティングは11番だったので回ってこなかった。ここのところ調子が良いので残念。その分ボーリングが早く回ってきた。結果は3over 18 runs 1 wicket, 1 maiden。数字はともかく、内容は今シーズン一番良かったんじゃないかと思う。忘れないように目盛っておくと。
1. ボールがまだ新しかったので、スイングがよくかかった。アウトスイングがこんなに切れていたのは久しぶり。インスイングも結構曲がった。
2. はやいうちにボールの曲がり具合、ピッチの跳ね具合、バッツマンのバットの出し方を見極めるのが大事。理想的にこれは最初の2,3球で見極めるべき。今日はそれができた。
3. 強気のボーリング。バッツマンが僕のスイングを嫌がっているのが良く分かったので、強気で攻められた。
4.アウトスイングの係り具合が良いと、スピンを投げる必要性が減るので、コントロールが良く定まり、組み立てやすい。今日は3オーバーで一球もスピンを投げなかったが、こういうのも久しぶり。(次はスピン中心で行こうと思っていたら、交代されてしまった)。
5. 2に関連するが、ボールの動きとピッチの状況を早い段階で見極められれば、早い段階で、スイング(アームボール)とスピンの割合(7:3とか5:5とか)のプランができ、攻めやすい。
来週はいよいよMaddogsクラブ内の年寄り対若者の対抗戦 「40/40マッチ」。チームを40歳未満と40歳以上に分けての対抗戦。これが盛り上がる。去年は若者チームが負けたので、今年は僕らは雪辱を誓っている。
日本からB君夫妻がトロントのT氏夫妻を訪ねてきているので、僕らも週末だけ合流してきた。トロントはかれこれ6回目になる(仕事2、クリケット1、
T夫婦訪問3 )。Bの奥さんはタイ人で、NY旅行を試みることと数回、USのビザが下りずに断念(過去の日記「
行きたいところにいける幸せ 」参照)、それでも北米への憧れは捨てられないということでトロントになった。
B夫婦は一週間でトロント、モントリオール、ケベックシティー、ナイアガラの滝をカバーする超強行日程。僕らは最後のナイアガラだけ一緒に言ったんだけど、さすがにお疲れの様子だった。
T夫婦の愛娘トモカちゃんは、うちのより3ヶ月お姉さんだけど、しっかり歩きまわって、言葉も発していてすっかり大きくなっていた。体はほぼ同じくらい、頭は多分うちの方がおおきいくらいだけど、うちのはまだ歩けない。最初はお互いを警戒していたけど、だんだん仲良くなっていく。
From
New York September 2008
滝も見られたし、Naiagara on the lakeのワイナリーめぐりをして、すばらしい食事もできたし、短かったけど楽しい週末であった。
From
New York September 2008 (ワイナリーのレストランにて)
トロントではT夫妻にまた世話になってしまった。飛行機で一時間の近場に友人がいるのはやっぱり心強い。どうもありがとう。
先週の日曜日、
NYC Century Bike Tour というイベントに参加してきた。
といってもセンチュリー(百マイル)は練習不足のため達成できず、75マイル(120キロ)走ってきた。それでも100キロを超える距離を走るのは久々だったので、体にはこたえた。
コースはこんな感じ。
NYのロングライドのイベントには、これまで
Five Borough Bike Tour や
MS Bike Ride なんかに参加したことはあったけど、NYC Centuryは初めてだった。BrooklynやQueensを大きく回るため、僕にとってはなじみのあるコースを通った。参加者は6000人とのことだけど、他の二つのイベントと比べると、参加者のマナーが一番良く、つまり自転車に乗りなれている人たちがほとんどだったので走りやすかった。台風一過の晴天のなか最後はかなり疲れたとはいて、気持ちよい一日だった。5時間以上かけて75マイルをゆっくり走った。このまま100マイルいけるかなと最後は一瞬思ったけれど、右ひざが痛み始めていたので、無理はしないことにした。次は10月のMS Bike Rideで100マイルを目指したい。
From
New York September 2008 (愛車Specialized Allez号。QueensのCentral parkこと Flushing Meadow Parkの池をバックに)。
エキサイトブログのYoutubeが貼れるようになったらしいので、早速試してみる。
このビデオは去年くらいに大ヒットしたやつ。赤ん坊ってなにかのつぼにはまってこうやってずっと笑い続ける時が時々ある。何度みてもかわいい。
自分の赤ん坊はというと、最近妻の地道な努力の甲斐があり、自分で歯磨きができるようになった。赤ん坊だとおもって馬鹿にしていたけど学習能力はすごい!
From
New York September 2008 From
New York September 2008 From
New York September 2008 (お気に入りの人形にの歯も磨いているところ。僕の口にも歯ブラシをいれてくることも)